Webデザイナーを目指しているんだが、PHPって必要なのかな?
今記事では数あるプログラム言語の一つであるPHPについて、Webデザイナーの守備範囲として有効かという視点から説明します。
Webデザインを勉強する上では必要な言語であると感じています。ぜひ最後までご覧ください。
そもそもPHPとは?
PHPは、サーバー側を担当する言語です。Webアプリは、データベースにアクセスして、データを組み合わせたり、加工したりします。この領域を専門に扱う人材をバックエンドエンジニアと呼びます。
PHPとは、Webプログラミング言語として、歴史も古く、世界中で人気の高い言語です。近年はその人気に陰りが見えていますが、これまでの20年のWeb技術を支えてきた中心言語です。
有名どころではFacebookがPHPで書かれている他、CMS(コンテンツマネジメントシステム)としてm名高いWordPressもPHPで書かれています!
PHPを学ぶのにおすすめなWebデザインスクールを下記ページで紹介しています。併せてご覧ください!
参考:【有名Webデザインスクール比較】社会人向けおすすめスクール6つを徹底比較!
PHPでできることとは?
PHPでできることは多岐に渡ります!
Facebookを例にとれば、メッセージ機能、いいね機能、画像の投稿、お知らせ機能など、今やWebサービスに欠かせない機能群は、PHPのカバー範囲です。
守備範囲はそれだけに止まらず、ほとんどのWebサイトはPHPで再現が可能です。
予約、決済、検索など、普段目にする機能だけでなく、みなさんのアイデアをWeb上で実現するための機能をPHPは持っています。JavaScriptと組み合わせてサービスを作ると、チャートや図の作成など様々なことができるのです。
特に、PHPのフレームワーク(Webアプリ開発を容易にするPHP開発手法のパッケージ)であるLaravel(ララベル)は、日本では、Ruby on Rails(Webアプリ開発を容易にするRuby開発手法のパッケージ)と人気を二分しますし、学習難易度も他の言語と比べて下がります。
HTML/CSSは、マークアップ言語と呼ばれ、あくまでWeb上のデザインを目的とする言語ですが、サービス機能を実装するには、これでは不十分で、PHPフレームワークとこれらの言語と組み合わせて使うことが一般的です。(参考:フレームワークについて)
WebデザイナーはPHPを学ぶべき?
まず、Webデザイナーという職種は非常に曖昧な職種です。
Photoshop/Illustratorのデザイン領域とHTML/CSS/JavaScriptなどのWebデザイン領域は、専門性も手段も違うのに一括りにされます。どちらかに重点を置きたい人がいてもおかしくはありません。企業としては、どれも平均的にできる人材よりは、一つの専門性が高い人材が望まれる傾向があります。
「Webデザイナー」という職種は、キャリアの一時期に認められても、企業内で活動し続けていく以上は、キャリアアップを常に考えていく必要があるものであるため、技術は学び続けるべきといえます。
WebデザイナーがPHPを学ぶメリット
ではWeb言語に焦点を当てた場合、Webデザイナーはバックエンド側の処理を学ぶべきでしょうか?メリット、デメリットをご紹介します。
まずはWebデザイナーがPHPを学ぶメリットから紹介します。
下記の2点をご確認ください。
- 学習の容易さ
- 顧客ニーズの高さはピカイチ
学習の容易さ
PHPはやはりその歴史が長く、エンジニア数も多いことから、PHPに関する参考資料が豊富に揃っています。
特に、同様のWeb言語であるRubyと比較すると海外のエンジニア人材も豊富で、PHPの資料は海外も含めて豊富です(Ruby資料が少ないといっているわけではなく、あくまで比較です)。
特定の機能の実装方法を知りたいと思った時には、海外の資料も含めてアクセスすると見つかる確率は高いですし、Youtubeにも役立つ情報が多数アップされています。そのため、独学で基礎力を身に着けることが十分可能です(どの言語も応用は独学では限界があります)。
また「Webデザインスクール」でも必ずといっていいほどコースが見つかります。
これは最近人気が高まってきたPythonやGolangが手探りでコースを確立しているのに対して、PHPはコースの内容が固まり、サポート人材もスキル力が高い傾向がありますよ!
顧客ニーズの高さはピカイチ
エンジニア採用をメインとするレバテックキャリアで比較すると、以下のような求人数です。比較的企業ニーズが高い点は理解できるでしょう。
PHPを足がかりとして実績を積み、他の言語に進むエンジニアは少なくありません!
言語 | 求人件数 |
Java | 2,976件 |
PHP | 2,274件 |
JavaScript | 2,169件 |
Ruby | 1,369件 |
Python | 1,446件 |
Golang | 626件 |
HTML5/CSS3 | 477件 |
WebデザイナーがPHPを学ぶデメリット
PHPを学ぶ際のデメリットもこちらで紹介します。
下記の3点をご確認ください。
- 柔軟性の低さ
- 学習時間がかかる
- PHPができる人材も多い
柔軟性の低さ
PHPはあくまでもWeb中心の言語ですが、サービスを作りたい人にとっては携帯アプリも手がけたいと思う人もいるでしょう。その場合、PHPは適切な言語ではありません。対して、JavaScriptやJavaは携帯アプリでも利用されます。範囲が限定される点は覚えておいてください。
学習時間がかかる
ただ、フロントエンド言語と比べると圧倒的に学習時間はかかる点は覚えておいてください。あくまで他のスクリプト言語と比べると比較的容易というだけで、学習範囲は一気に増えます。
サーバーに関する知識、特定のデータベース(MySqlやPostgreSqlなど複数あります)とデータベース言語であるSQLや、小さなところでは、ターミナルとコマンドの使い方(開発手法)など、これまでWebデザインでは登場しなかった方法に直面することになります。この分野で顧客のニーズに応えることができるレベルに到達するには、Webデザイン学習にかけた時間の比ではない点は知っておいてください。だからこそ、フロントエンド人材と比べてバックエンド人材は数も少なく、参入障壁は高いのです。
競合人材
PHPは企業ニーズの高さ、学習の容易性から人材は豊富です。
その結果、習得しても年収が大きく変わるかといえば、そうではありません(参考:【2020年最新版】今学ぶべきプログラミング言語ランキング)。ただし、「メリットがない」と片付けるのは早いです。人材価値向上のための言語ではありませんが、PHPは学習の容易性から就職手段として価値が高く、バックエンドの第一言語としての価値は非常に高いのです。PHPをきっかけにPythonやGolangを学ぶステップは合理的です。
もし、みなさんが、PhotoshopやIllustratorを中心とするデザイン業務ではなく、「サービス」を作りたい側に回りたいなら、PHPは検討するべきです!
PHPの将来性について
PHPは「レガシー言語」と呼ばれる時があります。
現在、日本での順位は低くても、Googleが開発した「Golang」や機械学習に強みを持つ「Python」は海外では勢いがあり年々上位に上がっています。遅かれ早かれ、この傾向は日本でも反映されることでしょう。
ただ、これまでもPHPは何度も他の言語に人気を博されながらも、他の言語のメリットを取り入れつつ発展しています。フレームワークの数がRubyと比べても多い点は世界中のエンジニアがPHPを支持している理由です。今後も生き残る言語かと思います。
この記事のまとめ
結論、Webデザイナーが方向転換する際に、PHPは合理的選択です。
ただし、先述のようにPHPは、バックエンドで習得する第一言語として理解するべきで、長期的には別の言語にも対応できるように学習を続けるべきでしょう。この足がかり的な言語としてPHPは最適といえます。
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